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2015年6月 3日 (水)

ネットと選挙:プル型メディアとしてのウェブを考える

 昨晩、2015年6月2日に行われたICPFの「統一地方選挙におけるネット選挙運動を振り返る」のフォローです。

 昨晩のICPFではサイバーカスケードのほかにネット選挙におけるプル型メディアとしてのウェブの役割について投げかけをしてみました。

 サイバーカスケードもプル型メディアもそんな新しい概念ではなく、ネットが普及し始めたあたりから社会学界隈では盛んに取り上げられてきた話題です。最近では鈴木謙介先生の「ウェブ社会のゆくえ<多孔化>した現実のなかで」で提唱された多孔化なんかがキーワードになります。

 ネットには情報があふれています。テレビのように一方的に送りつけられてくるものではないため、自ら好きな情報だけに接触することが可能です。これをネットと選挙という切り口で考えた場合、有権者に候補者の情報をプルしてもらうためには、街頭演説や戸別訪問、ミニ集会などで知名度を上げる必要があります。電通が提唱したAISASモデルがありますが、興味関心のあとに検索がきますので、いくら立派なウェブサイトをつくったところで、有権者にプルしてもらわなければ宝の持ち腐れです。

 「選挙結果に対するネットの影響はだいたい多くて10%、普通は5%ぐらい」という経験則があります。くさま剛先生のウェブサイトの投票日当日のアクセス数が900弱ということだったので、得票数が12,957ですから、大体6.94%の方が当日くさまさんのことを検索して、投票所に向かったということがいえます。

 候補者のウェブでの情報発信が十分でなければ、有権者は検索結果に出てきたジャンク情報をみて投票をやめてしまうかもしれません。実際いくつかの選挙においてネットのジャンク情報によって票を減らして落選された方もいます。

 「ネットだけでは当選できないが、ネットをちゃんと使わないと表を減らします。」というのが昨日のICPFでの私の投げかけでした。
  
 
 
  

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