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2010年7月13日 (火)

参議院選挙 比例区得票数にみる組織票 ベキ法則による分析

 ベキ法則は社会学などで長く経験則として使われてきた法則で、ある統計データにおいて順位と数値をそれぞれ対数で散布図に表示すると直線状になる、というものである。例えば市町村の人口とその順位、ブログの閲覧数とその順位、個人別の収入とその順位などがベキ法則にあてはまることなどが広く知られている。今回はベキ法則を利用して第22回参議院議員通常選挙を分析してみる。

 図1は比例区の得票数と順位の散布図である。グラフをみると1位~17位、18位以下の部分に断絶があり、何らかの傾向の違いがあることが見て取れる。

 上位14名は堅い組織票および著名人が名前を連ねている。組織票としては1位~8位までがすべて公明党で、秋野・長沢・横山・谷合・浜田・荒木・浮島が名を連ねる。9位が社民の福島、10位~14位はタレント・著名人の、有田・谷・片山・佐藤ゆかりが入っている。14位が宗教系の山谷、15位は看護の高階、以下労組の直嶋、小林と続く。18位以下からも組織・タレントが続くが、上位ほどの力が無いようだ。18位はタレントの三原、19位は労組の柳沢で以下は、中村、石橋、脇と、官僚出身と労組であるが、上位18名にくらべれば得票数に断絶がある。

 つまり、このような上位と中位以下の断絶は、そこになんらかの組織の票分配があったことをうかがわせるものである。政党別に見るとこの傾向が強いのが公明党と民主党である。

 図2は政党ごとの順位と得票数だが、緑色の公明党のグラフはベキ法則を全く無視したグラフになっている。みごとなまでの組織内での票割といえる。

 同様に民主党も(図3)17位前後に大きな段差がある。獲得議席が16議席だから当選できた人と出来なかった人でなんらかの違いがあることはあきらかだ。図3から見る限りでは当選させたい人に対してある一定の下駄をはかせた=組織票を分配した可能性が指摘でき、逆に八代・安藤・喜納などは奮闘むなしく「落とされた」という見方も可能だ(注:グラフを見た限りの推測として)。

 対して図4は自民党だが、民主のような大きな段差はない。これは候補者同士での自由競争があった結果ではないかと思われる。同じく図2からはみんなの党も自民党と同じ様な競争がはたらいていたことを推測させるグラフとなっている。他にも一部有名人に票があつまった社民・国民・創新などの例も見て取れる。


 ベキ法則はまだまだ研究され尽くされていないが、以上のような「推測」を働かせることは可能で、他にもいろいろなものの分析に使えるのではないかと思われる。
 

(以上、敬称略)

 

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[図1]平成22年 参議院通常選挙比例区得票数 全体集計


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[図2]平成22年 参議院通常選挙比例区得票数 政党別集計

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[図3]平成22年 参議院通常選挙比例区得票数 民主党の集計


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[図4]平成22年 参議院通常選挙比例区得票数 自民党の集計



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